歌をつくる人にまつわる話
The Story of Songwriters

(21) Victor Young   A Hundred Years From Today
ビクター・ヤング(1899-1956)は300本以上の映画の美しい音楽を書いた作曲家です。子供の頃に見た美しい西部劇「シェーン」のラスト・シーンを思い出すだけでジーンと胸にくるものがあります。「遥かなる山の呼び声」が流れるのです。

ジェームス・ディーンが主演した「エデンの東」のサウンド・トラックはビクター・ヤング・オーケストラの演奏ですが、昭和30年ころに何ヶ月もヒットパレードの第1位を続けていました。ゲルマニュームの小さなラジオを作って、夜中の放送をベッドの中でよく聴いていたものです。といっても当時は11時過ぎは夜中でした。

"A Hundred Years From Today"は1933年に書かれたそれらより古い歌ですが、日本人ではあまり歌う人がいません。


Victor Young
(1899−1956)

Maxine Sullivan
(1911-1987)
この歌はドリー・べーカーの大好きな、お得意の歌なのです。ドリーのライブを聴いている方はご存知でしょう。ドリーからこの歌の原譜をもらって密かに憶えました。

主に30年代から50年代まで唄ったり、バルブ・トロンボーンを吹いていたマキシン・サリバンが唄うのを聴いて憶えた歌だといいます。ドリーの好きな古き時代のシンガーの一人なのです。しかし、今の時代の人ではマキシン・サリバンの歌を聞いたことがないのが当たり前でしょう。私の大好きなジョー・ウィリアムスのアルバムにも入っていますが、イントロで「ミス・マキシン・サリバンがよく唄っていた歌ですが・・・ノルウェーに渡る水兵が楽しいことに出会うのです・・・」と紹介してから唄い出しています。マキシン・サリバンのを聴かずにはいられなくなりませんか。

マキシン・サリバンのことを調べていましたら、彼女が亡くなる前の年、1986年の"Fujitsu Concord Jazz Festival in Japan"に来日していました。しかも、その時にこの歌を唄っていたのです。そのCDが西ドイツで1988年に発売されていました。

⇒ マキシン・サリバンのページ

この歌をわたしが赤坂のリトル・マヌエラで初めて唄った時に、ライブハウスのBirdlandやJなどでジャズ・ライブもやる程のジャズ愛好者、TBSの唄うニュース・キャスター吉川美代子が聴いていました。彼女も好きな歌だったのですね。誰も唄うまいと思っていたのでしょう。「エーッ」と大声を上げてぶっ飛びました。いやぁ、気持ちよかったです。

ビクター・ヤングは1899年8月にシカゴで生れ、両親が早くなくなり祖父母の住むポーランドのワルシャワで30過ぎまで育つのです。1936年にパラマウント映画"Anything Goes"を皮切りに1956年に亡くなる直前の「80日間世界一周」までハリウッドの寵児だったのです。

"Love Letters," "When I Fall In Love," "My Foolish Heart," "Stella By Starlight" などは誰もが知るスタンダードの名曲ですが、すべて映画のために書かれたものばかりです。


このページを書いたのは1998年ですから、それから9年たって追記いたします。2007/12/21

私の学生時代の後輩の「杉作」がこの歌が大好きなのです。普通の人はこの歌を聞く機会がまずないのですが、彼はジャック・ティーガーデンの大ファンで、ジャック・Tがこの歌を十八番として歌っていたのです。それでよく知っているのです。ヴァースから歌っているレコードはジャック・Tしか聴いたことがありません。杉作のうた

私がこの歌を赤坂のリトルマヌエラで今でも歌うことがあります。たまたま、よく土曜日の晩に出会うKMP出身の川瀬さんはこの歌を知っていてくれる貴重な人です。必ず、トランペットで参加してくれます。

冒頭で「遥かなる山の呼び声」を思い出すと書いてありますが、このタイトルで検索すると同名の日本映画のことが出ています。原題は”The Call for Far-away Hills”という歌なのです。日本では雪村いづみが唄っていたような記憶があります。

    

カーメン・マックレーの弾き語りがあります。2011/9/9

    

 


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