歌をつくる人にまつわる話
Story of Songwriters

(70) Vincent YoumansとIrving Caesar Tea For Two

Vincent Youmans
(1898-1946)

”Tea For Two”、”Sometimes I'm Happy”は誰もが口ずさんだ歌だろう。

1925年のミュージカルコメディ”No, No, Nanette”はブルードウェイで上演され、以後、何回か映画化されているが、この中で歌われたのがヒット曲”Tea For Two”である。作詞はIrving Caesarである。


Irving Caesar(1895-1996)

同じコンビで書いた”Sometimes I'm Happy”は、1927年のブロードウェイ・ミュージカル”Hit the Deck”で歌われたが、”Hallelujah!”もヒットした歌である。聞けば「ああ、これかぁ」と何処かで耳に入っているメロディだ。

1934年で引退をしたと書かれている。生涯に1500曲を超える曲を書いているIrving Berlinなどと較べると、わずか100曲足らずの作品しか残していないのだが、評価の高い作曲家である。あの意地悪いAlec Wilderも認めている。

 
”Tea For Two"

Irving Caesarの書いた”Tea For Two”の歌詞は男歌であります。

      Picture You Upon My Knee …
      僕の膝にだっこした君の姿を思い浮かべてごらん …

これを女性がそのまま歌っては「お笑い」になります。家内たちのトリオのコーラスに歌わせるのに、

      Picture Me Upon Your Knee …

と歌わせないといけません。これは10何年か前に、女声用のキーで歌ったサンプルです。アレンジのスタイルはミルスのスタイルですが、キーが低い分ソフトな仕上がりになっています。(2016/2/11)


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