歌と歌手にまつわる話
Story of Songs and Singers

(197) Sidney Bechetを思い出した Summertime


Sidney Bechet(1897-1959)

ニューオリンズ時代からシカゴ時代に忘れられない人がいた。名前を見ればクレオールだということがわかるだろう。ニューオリンズは南北戦争時代以前はフランスの統治時代、スペインの時代、またフランスの時代にもどる。そんな時代はヨーロッパの匂いのする街だった。

黒人でもフランス人との混血はクレオールと呼ばれ、奴隷時代にも白人並みの有産階級としてあつかわれていたのです。ベシエは小さな子供のころからクラリネットが上手で神童と呼ばれていた。

1917年にシカゴに移り、1919年にLouis Mitchell's Jazz Kingsとヨーロッパに渡る。その時にソプラノサックスを買った。一度アメリカに戻るが、1925年から1929年までヨーロッパで活動し、イギリス、フランス、ドイツ、ロシアで演奏した。

1938年に出来たばかりのBlue Noteレコードでレコーディングした”Summertime”は初のヒットレコードとなった。

 

Summertime

1952年にパリに移り、「小さな花(Petite Fleur)」が大ヒットとなった。日本でピーナッツが歌ったのを憶えているだろう。1959年に肺がんで死去した。

(2016/2/20)


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