ジャズと歴史にまつわる話

サックスの導入  Body and Soul

Coleman Hawkins
(1904-1969)
昔のニューオリンズのジャズ・バンドにはサキソフォンは使われません。リード楽器はクラリネットだけだったわけです。

サキソフォンは1840年代初めにベルギー人のアドルフ・サックスが考案し、1846年にパリで特許が取られました。


Adolphe Sax(1814-1894)

バッハやベートーベンの時代にはサックスは生まれていません。

シカゴとニューヨークのジャズ・バンドがサックスをバンドに取り入れるようになるまでは、もっぱら軍楽隊の楽器でしかありませんでした。

1920年代に入って「サックスの巨人」コールマン・ホーキンスがサックスをジャズに持ち込んだといわれます。"Body and Soul"の名演奏を残しています。 B&Sという略記法がある珍しい曲で、Jonny Greenの作曲によるトーチ・ソング(失恋ソング、片思いソング)です。昭和5年ですから古い曲です。

これより20年もまえの1902年、ブルースの父W.C.ハンディがサックスのカルテットを編成しています。当時は斬新そのものでした。(1998/10)

 

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