ジャズと雑学

(44) Blue Moon

今夜は中秋の名月、東京でも秋の空大きな月が輝いています。この間までの残暑は何処に行ったのでしょう。


左端に東京スカイツリー 2013/9/19


Blue Moon

実際に青く見える月は”Blue Moon”です。空気中のチリ、特に火山の噴火などで舞い上がったチリが成層圏に達すると、しばらくの間は月が青く見えます。隕石が大気圏で蒸発してガスを出し、それでブルームーンになることもあるといいます。チリやガスでブルームーンというのはロマンチックではありません。

しかし、Rodgers & Hartは1934年にロマンチックな歌を書きました。われわれのような人種は”Blue Moon”と聞けば、♪Blue moon, you saw me standing alone♪と歌い出すに違いありません。10何年か前にトニー・ベネットがVerseを歌っているのを見つけて、Verseと1コーラスだけのシンプルな譜面を書いて歌ったことを思い出します。

天文学の用語には”Blue Moon”の定義はありません。

2013年の夏至から秋分までの1シーズンに満月が4回あります。これは何年かに一度の珍しい現象です。『メイン州農民年鑑』では、その3回目の満月をBlue Moonと呼びます。日本では8月21日、アメリカでは8月20日です。1年は365日ですから13回の満月がある年が出てきます。それで、2分2至の4季節のどこかで4回の満月が現れることがあるのです。ちなみに2013年は、

【春分〜夏至の満月】3/27、4/26、5/25(3回)
【夏至〜秋分の満月】6/23、7/23、8/21、9/19(4回)
【秋分〜冬至の満月】10/19、11/18、12/17(3回)
【冬至〜春分の満月】2014年1/16、2/15、3/17(3回)

次回は2016年5月21日だそうです。

今年の8月20日の夜に老ジャズピアニストのMarian McPartlandが95歳で亡くなったのですが、遺族から「ブルームーンの夜、11時58分に眠ったまま亡くなりました」というメールがFB経由で届きました。

アメリカの天文雑誌に”Sky & Telescope”というのがあります。1946年に、この雑誌がブルームーンの話をどう誤解したのか、同じ月の間に起こる2度目の満月を”Blue Moon”と書いてしまい、この話が一人歩きして”Blue Moon”の別定義となってしまったのだそうです。ややこしくなったものだ。(2013/9/19)


1週間後の半月


東の空に下弦の月 2013/9/26

2013年9月26日、中秋の名月から1週間後、スカイツリーの上に半月が出て来ました。宵の内はこの時期はまだ上がってきません。この写真は23時前後です。

この半月は、上弦の月か下弦の月か分かりますか?これは下弦の月です。判っていらっしゃる方は物識り博士です。弦が上にあるか下にあるかではないのです。

これから満月に向かう半月を上弦の月、満月から欠けていく半月を下弦の月といいます。

月は東から出て高いところに上がり、そして西へと移動して沈みます。(2013/9/26)

次の夜

9月27日

昨晩の月が出てから気がついたので、今晩は11時頃から待ち構えていました。出てきましたよ。夕べより大分遅い時間です。ツリーのライティングが消えています。11時半近い頃です。

それにしても大胆なところから出てきたので、たまげました。クリビツです。(2013/9/27)

9月27日

次の28日は雲が出ました

見えません

9月30日 2:00

この日も雲がありましたが粘りました

9月30日 2:04

雲が薄いと光が通ります

でも、雲ではBlueにはならないようです


さて、3年が過ぎました。2016年5月21日の夕刻月が出ました。夜半過ぎには100%満月になっています。

ブルームーン2016です。

そのお月様が幸運にも東京地方では見ることが出来ました。(2016/5/22)


  Index       Previous Next